2023年10月12日
『ステファノの事件をきっかけにして起こった迫害のために散らされた人々は、フェニキア、キプロス、アンティオキアまで行ったが、ユダヤ人以外のだれにも御言葉を語らなかった。しかし、彼らの中にキプロス島やキレネから来た者がいて、アンティオキアへ行き、ギリシア語を話す人々にも語りかけ、主イエスについて福音を告げ知らせた。主がこの人々を助けられたので、信じて主に立ち帰った者の数は多かった。このうわさがエルサレムにある教会にも聞こえてきたので、教会はバルナバをアンティオキアへ行くように派遣した。バルナバはそこに到着すると、神の恵みが与えられた有様を見て喜び、そして、固い決意をもって主から離れることのないようにと、皆に勧めた。バルナバは立派な人物で、聖霊と信仰とに満ちていたからである。こうして、多くの人が主へと導かれた。それから、バルナバはサウロを捜しにタルソスへ行き、見つけ出してアンティオキアに連れ帰った。二人は、丸一年の間そこの教会に一緒にいて多くの人を教えた。このアンティオキアで、弟子たちが初めてキリスト者と呼ばれるようになったのである。そのころ、預言する人々がエルサレムからアンティオキアに下って来た。その中の一人のアガボという者が立って、大飢饉が世界中に起こると“霊”によって予告したが、果たしてそれはクラウディウス帝の時に起こった。そこで、弟子たちはそれぞれの力に応じて、ユダヤに住む兄弟たちに援助の品を送ることに決めた。そして、それを実行し、バルナバとサウロに託して長老たちに届けた。
』
(新共同訳 使徒言行録11章19~30節)
ギリシャ語原文訳で『さてステパノに対して起こった患難のゆえに散らされた人たちは、ピニケとクプロとアンテオケまで巡り歩いた、ユダヤ人たち以外には誰にも言(ロゴス)を語らないで。それで彼らの中のある人たちはクプロとクレネの男たちであった。彼らはアンテオケに来て語りはじめた、ギリシア語を語る者たちに向かっても、主イエスを宣べ伝えつつ。』とあります。
かくしてエルサレムにおけるキリスト者の迫害は、思いがけなくも福音を全世界に広める原因となりました。異邦人伝道が実を成してきました。迫害されて他地域に人々が散らされたから、それがかえって伝道の機会となりました。
最悪を最善に変える神の力を讃えます。
原文訳で『すると主の手は彼らと共にあった。そして信じた多数《の人》が、主に立ちかえった。それで彼らについて、言(ロゴス)がエルサレムにあるエクレシアの耳に聞こえた。それで彼らはバルナバをアンテオケまで[巡り歩くために]遣わした。』
(そして多数の者が主を信じて立ちかえりました。そのためにエルサレムのエクレシアはバルナバをアンテオケに遣わしました。このバルナバは、使徒たちにパウロを紹介した人物であり、十二使徒以外に最も傑出せる人の一人でありました。
原文訳で『彼(バルナバ)はそこに来て、神の[その]恵みを見て喜んだ。そして心を《御前に》差し出して、主に引き続き留まっているように皆を励ました。なぜなら彼は善い男、そして聖霊と信仰に満ちている男であった。そして相当な群れが主に増し加えられた。』
アンテオケ教会は、異邦人伝道がなされ、エクレシアの中でも聖霊と愛に満ちた多くの中で見本となるようなエクレシアであったと聞きますが、聖なる主のしもべバルナバは聖霊と信仰に満ちて大きな伝道をなし、多くのキリスト信徒が増し加わりました。
原文訳で『それで彼(バルナバ)はサウロを注意深く探すために、タルソへ出て行った。そして彼は見つけて、アンテオケへ連れて行った。それで満1年間エクレシアの中で集まること、そして相当な群れを教えることが、彼らに起こった。また、アンテオケにおいて、初めて弟子たちがクリスチャンの名称をもつことが《起こった》。』
バルナバは、サウロ(後のパウロ)ダマスコ途上におけるコンバージョンし回心をしたサウロを見捨て置かずに、探しに行きタルソへ出かけていきました。バルナバにサウロに対して、神が大きな伝道に使うことを示しましたが、バルナバはサウロを愛して、共に活動をする同志として、アンテオケに連れていき、1年間主の集会をし、伝道をしました。サウロはバルナバと共に聖霊と愛の満ちたアンテオケで伝道をし、主の兄弟を愛しあい、喜びと祝福の生活を送ったのだろうと感じました。
そしてキリストを信じる弟子たちのことを初めてクリスチャンという様になりました。
原文訳で『さてこれらの日々に、預言者たちがエルサレムからアンテオケに下って来た。それで彼らの中のアガボという名のひとりの者が立ち上がって、霊を通して指し示した、全世界の上に大きな飢饉がまさに起ころうとしていることを。そのようなことがクラウディオ《帝》の時に起こった。それで弟子たちのなかの或る者が《奉仕の》手段を見い出していたように、彼らのなかの各自は奉仕のために、ユダヤに住んでいる兄弟たちに《募金を》送ることを決めた。そしてそれを彼らは実行した、バルナバとサウロの手を通して長老たちの所に遣わして。』
エクレシアの中には預言をするものも多かったようです。その中に未来の出来事を預言する者もいました。預言者アガポは全世界に大きな飢饉がまさに起ころうとしていると預言をし、それは、クラウディオ帝の時に起こりました。
クリスチャンたちはユダヤに住んでいる兄弟たちが大きな飢饉で苦しんでいるのに対して、愛の奉仕として、募金を送ることを決めて、バルナバとサウロが遣わされました。
聖霊と愛の満つるアンテオケのエクレシアで、その兄弟たちは、自分たちのことのみを考えるのではなく、大きな飢饉でユダヤの苦しむ兄弟たちを愛して、自分と同じく相手の主の兄弟も愛してバルナバとサウロに託して各自の募金を送る愛は尊い愛の行為と感じました。
素晴らしいアンテオケ教会が立った理由の一つとして、聖霊と愛に満ちた十二使徒以外に最も傑出せる人の一人であったバルナバという人、そしてそこで共に1年間過ごした霊なる主キリストにダマスコ途上で出会ったサウロ(後のパウロ)がいました。
主なる神キリストのともなうキリストのエクレシアは迫害されて散らされてもそれをばねとしてさらに各地に福音が飛び火する恵みが起こります。敵対するものやサタンが攻めて神の子を痛めようとしても、キリストの天の父なる神が守るキリストのエクレシアや主を信じるクリスチャンは、神に守られ、反対に拡大、発展をしていくことにもなったこの事実を主に感謝したいと思います。
主キリストの恵みが信じる人に注がれることを主様にお祈りいたします。
(参考文献:ギリシャ語聖書対訳テキスト使徒行伝2(改訂版))